みなさん、こんにちは!カーライフアドバイザーの中居です。
みなさんは、エンジンオイル交換の必要性をご存知で、定期的に行っている方がほとんどかと思いますが、「デフオイル」についてはどうでしょうか?そもそも「デフオイルって何?」という方もいらっしゃるかもしれませんので、今回は「デフオイル」についてお話しさせて頂きます。
目次
デフ(ディファレンシャルギア)とは、車が走行中にカーブを曲がる時に、左右の車輪の回転差を調整する差動装置のことを言います。
画像:デファレンシャル
車が曲がる時は、外側のタイヤと内側のタイヤで回転が異なります。これらの回転差を上手く調整してスムーズにカーブを曲がれるようにする必要があり、それを調整いている装置になります。
デフは自動車の駆動輪の隙間に組み込まれている部品なので、FF車(前輪駆動車)の場合は前輪部分に、FR車(後輪駆動車)の場合は後輪部分に、4WD(4輪駆動車)の場合は前後輪にデフが設置されています。
デフは、たくさんのギヤ(歯車)で構成された装置なので、そのギヤを滑らかに動かすためにデフオイルが必要で重要なオイルになります。
デフオイルを長い間交換しないと、駆動部分の動きが鈍ることで燃費が悪くなるばかりか、内部の部品(ギヤ)同士がぶつかり合い異音が発生することもあります。
デフオイルは、エンジンオイルのように頻繁に交換するものではありませんが、不具合が起こる前に定期的にメンテナンスする必要があります。
デフオイルの交換時期は、約2年または走行距離約5万キロを目安とされています。
このようにデフオイルは頻繁に交換するものではないので、車の使用状況によって交換時期が大きく異なることがあります。
山道やカーブの多い街内を頻繁に走っている場合は、デフオイルの交換時期が早まることがあります。デフオイルは空気に触れると時間が経つにつれて酸化するため、上記の時期がきたら交換しておく必要があります。
車種によってディファレンシャルギアの構造が異なるため、その内部にあるデフオイルの点検も異なります。
デフオイルにもエンジンオイルのように、点検のためのゲージがついている車種は、容易に点検ができますが、車種によってはデフオイルを抜かなければ確認できない構造になっている車種がほとんどです。
このようにデフオイルの点検が簡単にはできない車種もあるので、交換した際にはしっかりと記録(把握)しておく必要があります。
デフオイルの交換は、エンジンオイルのように頻繁に行うものではないので、長い間、交換していない場合が多いと思われます。
デフオイルはエンジンオイルと比べて粘度が高く、長期間使用しても機能する仕様になっていますが、デフオイルは内部のギヤの動きを滑らかにする役割があるため、これが機能しない場合は内部の部品がぶつかり合って「ウィーン」というモーター音のような異音が発生することがあります。
デフは車の駆動輪に組み込まれているので、異音が発生する場所も車種によって異なります。FF車の場合はフロントから、FR車の場合はリアから、4WD車の場合はフロントまたはリア、センターから異音が発生する可能性があります。デフから発生する異音は、車内にいるとなかなか気付かないことがあります。走行中やカーブで曲がる際に異音が発生することが多いので、日頃から車の状態を注意深く観察したり、音を確認しておくことも大切です。
デファレンシャルの内部が故障している場合は、壊れた部品を交換する必要があるので、当然ですが費用が高くなります。
デフオイルだけの交換であれば、4,000円程度で済むところを、ディファレンシャルギアが故障してしまうと新しい部品代や工賃が、数万円になってしまうこともあります。
このようなことがないように、異音などの不具合が起こる前に、きちんとした時期にデフオイルを交換しておくことが大切です。
このように、ほんの数千円で済む交換代を怠ってしまったことが、数万円の修理代に
なってしまったという話はよくあります。なかなか普段から・・・ということも難しい箇所でもありますので必要であれば、
是非、車検で整備されてはいかがでしょうか!!